『金持ち心♀♂貧乏心』



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「櫂也さま、パーティーお疲れ様でした」



「お疲れ様と言われるまで、たいした事、して無いけどな」




櫂也は西川のエスコートのもと、リムジンに乗り込んだ。




「いえいえ。櫂也さまは、大道寺美桜さまにお近づきになりました」



「大道寺・・・美桜。あぁ、あの女か」




西川は、急に変わった櫂也の口調と雰囲気に、疑問を感じつつも話を続けた。




「大道寺美桜さまは、男性の方はもちろん、女性の方でも心を開いた方では無いと、お話をしないのが有名です。そして、もう一つは、他人の力を一切借りないことですが」



「それがどうしたんだ?」




「ですから、大道寺美桜さまがどんな方か、知っている人は、大変驚かれたと思います・・・。櫂也さまが差し出した手に、自分の手を重ねて、櫂也さまの力を借りて、立ち上がったのですから」




櫂也は差し出した右手。


握られた右手を見た。




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