『金持ち心♀♂貧乏心』
桜羅の下駄箱の中には、詰め込みすぎて中身が取れないほどになっていて、桜羅はため息を混ぜながら、プレゼントなどを引っ張っていた。
「そういえば、美桜来たんだな」
「あぁ。そうなのか?」
「お前、自分の妹だろう?」
「会ってない。ってか、今日までずっとあいつ、引きこもってたし」
一個が取れるとすべての物が雪崩れのように、足元に落ちていった。
「何で、引きこもってたのに出てきたんだよ」
「さぁ・・・な。父さんたちも今いないし、気まずいよ。本当に」
「何かがある前触れにしか、思えねぇーな。」
來斗は、下に落ちている桜羅宛の手紙を拾い、桜羅に渡した。
「もう、乱闘が起きてるかも知れない」