『金持ち心♀♂貧乏心』
櫂也が微笑むと、下駄箱にいるお嬢様がたが、うっとりして櫂也を見ていた。
「ごめんなさい。お待たせしました」
「あぁ・・・久しぶりです。皇堂莱華さん」
支えていた女性を離し、櫂也はお辞儀をした。
「なになに、莱華さまの婚約者!?」
「えぇ~そんな、莱華さまだったら勝ち目ないじゃない!」
そんなことを言われて、莱華はため息をひとつ。
「新生徒会の者なので、西園寺櫂也さんを迎えに来ただけです。同じクラスというのもありますが・・・・。」
莱華はそう言うと、一つの下駄箱を指差した。
「そこ、西園寺櫂也の下駄箱だから」