『金持ち心♀♂貧乏心』
櫂也の気持ちは莱華にもよく分かる。
でも莱華は「待って」と言い、櫂也の動きを止めた。
「何でだよ」
「今、あなたが行くのは都合が悪い。言ったわよね?私があなたをここに呼んだ理由・・・。」
「分かってる。けどこれも、その話に入るんじゃないのか?俺は俺のやり方でやる。」
櫂也は腕を振り払うと、ドアを開けた。
「久しぶりだな。我儘なお嬢様。」
「・・・あんたッ!西園寺櫂也!」
美桜は、桜羅と莱華を睨んだ。
「私をどうしようって言うの?それとも本当に私を怒らせたいの?」