『金持ち心♀♂貧乏心』
「美桜!帰るの?」
「大学もスキップして、アメリカでは卒業してるから、ここはつまらないの」
美桜はそう言うと、鞄から携帯を取り出す。
「もしもし、迎えに来て。
はぁ?クビになりたいの・・・?
あぁ、そう。分かった」
美桜は周りに聞えないように、舌打ちをした。
私専属の運転手は、大好きな兄のお迎えに向った。
美桜は歩いてでも帰ることにした。
「つまらない」
そう言うのが口癖になっていた。
でも美桜の人生はこの日から、可笑しくなっていった。