『金持ち心♀♂貧乏心』
「西園寺櫂也!」
「んでぇ、フルネームなんだよ」
「えっ!?だって、どう呼んでいいか聞いてないし、私はまだあなたを許したワケじゃないし・・・でもあなたは夢で・・・・なんでもない」
美桜はクビを振って、今の話は忘れてと呟いた。
しかし櫂也は気になった。
『夢』
そのたった一つのキーワードが気になった。
「呼びやすいようにどうぞ。俺は呼びやすいから美桜って呼ぶけどな」
「・・・勝手にどうぞ」
美桜は『夢』について触れられなかったため、安堵のため息をついていた。
そしてそれを見ていた櫂也はますます、『夢』がなんなのか知りたくなった。