『金持ち心♀♂貧乏心』
「ねぇ、この肥料でいいんじゃない?」
櫂也が用意したカゴに、美桜は適当に選び、その中に入れた。
「あぁ、駄目だよ。こんな高いの。こっちの方が100gも多くて、お得だよ」
「えっ・・・・?」
突然の変わりように、美桜は櫂也をジィーと見つめた。
「あぁ、悪い。昔のクセ?で・・・」
美桜は自分がカゴに入れた物を取り出し、元の棚に戻した。
そして、櫂也が指差した肥料をカゴに入れる。
「なんも、突っ込まないのか?」
「・・・あなたが西園寺の養子って事は知ってるから・・・それなりに苦労があったのかな・・・と思って・・・」