『金持ち心♀♂貧乏心』
手元に保険金が来たが、俺らが使うことは無かった。
悪い大人の所へ飛んでいった。
親戚は俺らにはいなかった。
もともと父親が実家を飛び出したらしい。
母親は親戚付き合いが嫌いで、縁を切っていた。
どっちにしろ、頼れる大人なんていなかったし、俺らキョウダイには存在しなかった。
とりあえず、主婦の方をいい仮面を着け、騙して。
それを生活の柱にして、羽美の体が少しでも戻るように頑張っていた。
しかし悪い大人は、そんな事情は知らない。という顔で多額の借金を払うように請求しに来る。
不規則な時間にドアを叩き、怒鳴り声をあげる。