『金持ち心♀♂貧乏心』
そのせいで、アパートを追い出された。
寝るところ、食べるところを奪われた。
ホームレス的な生活。
羽美が路上にいても、犯されないのが不思議なくらいだった。
たまに「旦那が出張だから」というお言葉を甘えて、羽美だけを預け、俺はその間、バイトを詰め込んで生活を繋げていた。
悪い大人はバイト先まで調べ、俺の前まで来た。
とりあえずの配慮で羽美のところには行っていなかったらしい。
「払えない」その一言で、悪い大人は俺に手を出してきた。
このまま死んでしまおうか。と思っていた時、馬鹿デカイリムジンが止まった。
『あぁ、ついにボスか。俺の臓器はどこに売られて、いくらするんだろう』と殴られながら思っていると、血相を変えて、悪い大人が離れていった。