『金持ち心♀♂貧乏心』
美桜はそう言うと、遠くを見つめた。
「もう、夕方か・・・」
「ごめん。長々と・・・話して」
「いいの。人の歴史を聞くのは嫌いじゃないから。それに、私とはま逆だって、改めて分かったから。歳は一個しか違わないのに」
美桜は伝票を持って、レジに向っていた。
「俺が連れてきたんだから、俺が払う」
「あ、ありがとう」
美桜はそう言うと、値段を見てビックリした。
「洗顔用品より安い・・・」
櫂也は払い終わると、美桜の頭をコツンと叩いて「どんだけ高い洗顔使ってんだよ」と言い、ホームセンターまでの道を歩く。