『金持ち心♀♂貧乏心』
「行ってらっしゃいませ。美桜さま」
「・・・・・・・・。」
美桜は車から降り、鞄を持つと、噴水まで歩いた。
「美桜さま?」
犬養が不安そうに見守る中、美桜は地面に鞄を置いて、ブレザーの袖をまくった。
「美桜さま、何を・・・?」
美桜は靴を脱ぎ、靴下も脱ぐ。
犬養を一度見ると、美桜は噴水の中へ足を入れる。
右足を入れると、左足も。
膝まである噴水の深さ。
美桜は足を持っていかれないように気をつける。
そして、所々で手を入れて、携帯を探した。