『金持ち心♀♂貧乏心』
櫂也は水に手をつけながら「お前が投げた携帯探して、見つけて、意地でもお前に渡そうと思ってたんだよ」と言った後に「まぁ、お前自身が探してるのは、計算外だったけどな」と言って、ニコリを笑った。
美桜は櫂也が必死に探す姿を見て、鼻で笑った。
「元、貧乏人にはお似合いね」
「はぁ?」
「でも、探してる私も、かなり庶民なんだな・・・。いままでこんなこと、絶対にしなかったのに」
美桜は無表情のまま言うと、携帯かと思い、それを取り出したら石で、顔を歪ませた。
「ち、違う。私は庶民じゃない。ただあの携帯が・・・世界で1つしかないオーダーメイドの携帯だから・・・で・・・」
美桜はそう言うと、櫂也に背を向け、走った。
「キャッ!」