【仮】変態家庭教師のとなり。
ええええっ!!?
この人マジかよ!
「いや大丈夫です!大丈夫なんで!」
あたしが必死に止めても、手を止める気配もなく……
「うわああっ…俺はつくづくなんてダメな男なんだあ~!!」
殴り始めたと思えば、今度は泣き出す彼。
もう何なんだこの人…
「あのっ…マジで大丈夫です!全然なんとも思ってないし!!」
あたしが近寄って慰めると、彼は口角を上げてニヤッと笑った。
「そっか…」
彼はそう呟くと、「チュッ」と可愛らしい音を立ててあたしにキスした。
ふわっとあたしの唇を包み込む、彼の唇。
「なっ…なっ……」
あたしは口を両手で覆い、できる限り怖い目で彼を睨んだ。