【仮】変態家庭教師のとなり。



そんなあたしを見て彼はまた笑う。



「そんなに必死になんなよ」


「…っなにすんの!!!?」


なんでこんな事…っ

これじゃああたし、浮気したみたい…



そう思ったら、涙が出てくる。


奏斗、ごめん…っ…


こんなあたしでごめん…っ



会いたいよ―――……



彼はあたしに近づいて、大きな腕であたしを包み込んだ。


なんでこんな事すんの?


でも、あったかい。


こんな事するのは彼なりの優しさなんだろうか。


「ごめん、ごめんな…でもっ…」


彼はあたしに目線を合わせ、言った。


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