白いYシャツと夏空と君。
「繭、」
「や、やだよっ…」
じっくりと、ゴローちゃんは私に詰め寄る
「す、すぐ、お金がなくて戻ってくるでしょ?…そんな…空港に行くほど私、彼と親しくないんだ。」
「……。」
にっこりと笑う
ゴローちゃんは無表情
何をしたらいいのか、私には全く分からない。
「繭、上の空でもいいから聞いてくれ。」
「……。」
「もし、あいつがどこぞの金持ちの社長の息子だったらどうだ。」
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