貴方なんて、もう。
さよなら。






その日は、貴方の誕生日だった。


その日は、大粒の雨の中、貴方の家に向かったの。



驚かせようって。
イチゴのショートケーキ。
喜んでくれるはずだって。


そう胸を踊らせて、
貴方の家に行ったんだよ。



『ありがとう、芽衣香』



って、満面の笑みで抱き締めてくれると信じて。



貴方にとって、
最高の誕生日になると
そう思っていたんだよ。






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