一瞬
承
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ドラマなんかを見て、
『純愛』っていうのは知っていた。
いつか素敵な人が現れて、
素敵な出会い方をして、
素敵な告白をされて、
素敵なお付き合いをする。
途中でいくつかの障害なんかも現れて、
それでも愛を貫く。
そういうのはだれでも感動するし
僕もそんな『純愛』のストーリーを
作りたいと思っていた。
でも。
僕が何よりも、今までに作ってきたどんな『純愛』のシナリオよりも心を打つシナリオは。
僕と、彼女のストーリー。
それが『純愛』と呼べるのか。
もしかしたら、これはただのよくある恋の話なのかもしれないけど。
でも僕には、何よりも心を打つストーリーなのだ。
恋とはもしかしたら、そういうものなのかもしれない。
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世界にはいろんなものがあふれていて
でもわたしの目に映る世界は
わたしにしか見えなくて
あなたの目に映る世界は
わたしには見えなくて
もしかしたらあなたと同じものしか
見えていないのかもしれないけど
でも、それすら確かめようがないよね。
あなたに見える緑は
わたしに見える青かもしれない
あなたに見えるあの曇り空は
わたしに見える最高の天気かもしれない
だからあなたの感じるすべてのものを
わたしが理解することは
一生できないだろう。
だからこそ
わたしはわたしでよかったと思う。
あの空を見つめて
わたしは涙を流すほど感動する
あの広いたんぼを見つめて
わたしはひどく穏やかな気持ちになる
こんな気持ちになれて
こんな感情を抱く人生を歩める
それはわたしが
わたしだからだろう。
わたしは
わたしでよかった
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