結婚の条件《オオカミ秘書の恋愛指南》
都合のいい日時を何とか伝えてケータイを切った。
しかし彼女に実際逢うまで…本当に20歳なのか…気になった。
確かに会社のホームページを見れば取締り役の名前は彼女の名前になっている。
どちらにしても…彼女の方から…アプローチしてくれたんだ…このまま彼女に
気に入られるように努力しないと…
俺は久しぶりに外の空気を吸う。
PCさえあれば…外に出なくても何でも出来てしまうこのご時勢。
肌で季節感を感じるなんて久しぶりだーー
街路樹の木々たちの緑が陽光に反射して眩しい。
俺は彼女に逢う為のスーツを新調しようと銀座に出て行った。