結婚の条件《オオカミ秘書の恋愛指南》
《11》ふたりの選んだ道
~洋貴side~
俺の腕の中に落ちたはずなのに…杏里は落ちていなかった。
俺の生き方には賛同出来ないらしい。
すべてに恵まれた人間なら…当然の考え方だ。
所詮、底辺の人間の心の闇なんて、上の人間は理解できない。
翌日、俺は杏里に退職願いを出した。
「会社…辞めるんですか??」
「…はい…」
「洋貴さん…私を捨てるんですか??」
杏里の二つの瞳には涙が溢れる。
「捨てたのは杏里の方だ…。こんな会社の社長になっても…罪を被せられるだけだ。今まで働いた分の金は要らない…」
「・・・」
俺の生き方には賛同出来ないらしい。
すべてに恵まれた人間なら…当然の考え方だ。
所詮、底辺の人間の心の闇なんて、上の人間は理解できない。
翌日、俺は杏里に退職願いを出した。
「会社…辞めるんですか??」
「…はい…」
「洋貴さん…私を捨てるんですか??」
杏里の二つの瞳には涙が溢れる。
「捨てたのは杏里の方だ…。こんな会社の社長になっても…罪を被せられるだけだ。今まで働いた分の金は要らない…」
「・・・」