結婚の条件《オオカミ秘書の恋愛指南》
「洋貴さん??」



杏里の不安を煽るような奈央の言葉。


沙織と言い、奈央と言い…俺は…いったいどれだけ修羅場に遭遇する??



「奈央は昔の女だ…。彼女だって…結婚してるし、俺も結婚してる…だから、安心しろ」



杏里の不安げな二つの瞳。
俺は杏里の心から不安をなくそうと躍起になる。



母体が負の感情を背負えば、胎内の赤ちゃんだって不安にかられてしまう。



俺は奈央の姿を遮るようにベットをカーテンで囲った。



「りんごを摩り下ろしてやる・・・」


俺はベット脇に置いてあった椅子に座って、持ってきた果物ナイフと手にする。








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