結婚の条件《オオカミ秘書の恋愛指南》
まさか、自分で自分の子供を取り上げるとは夢にも思わなかった。


仕事で疲れた身体に鞭打ち。


俺は上着を脱ぎ、ネクタイを外す。


透真社長と美古さんがビニールシートを持って部屋に駆け込んできた。


「ありがとうございます」


「お湯は今用意している」





ベットにビニールシートを敷き、その上に陣痛で苦しむ杏里を寝かせた。



「今はお前のスキな体勢でいい…」


「痛い…苦しい…死にそう…」


「お前が死んだら、赤ちゃんも死ぬ…。俺はあくまで補助であって産むのはお前だ!頑張れ!!」


杏里は狭まる陣痛の激痛に弱音を漏らす。


「わかってるけど・・・。すっごく…痛い><;」







< 203 / 207 >

この作品をシェア

pagetop