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「ずっと待ってた」

「…え?」

突然、話した彰吾にびっくりしたわたしは思わず「え?」と、声が出た。


「待ってても来ないから、捜しに行こうか迷った」

そこまで彰吾が言って、わたしの話しだとわかった。

ずっとわたしを待ってた?

ほんとに…?


「でも靴あるし、あそこに居るのが1番だと思って待ってた」

「……ごめんね」

何喜んでんだろう。迷惑かけたらいけないのに。

待ってたって、一緒に帰るためじゃないかもしれない。

浮かれてはいけない。

わたしは、今からフラれるのかもしれないじゃない。浮かれては、いけない…。




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