Color



「莉鈴、また春泰君にもってかれてんじゃーん!」

「結局こうなるよねぇ」

春とのやり取りを見ていた、あたしの友達の七海(ナナミ)と夢(ユメ)が言い寄ってきた。


「はぁ…」

もう、仕方ない。

いつもこうなってしまうのは、あたしの気持ちがいけないんだ。


「歯向かっても、春泰君には負けるって自分が1番分かってるんでしょ〜?」

あたしは、本当に気持ちに流されやすい奴。

春も馬鹿だけど、あたしもなかなか負けていないって事、多少は自覚ある。


「莉鈴も春泰君もお互いが大変だよね」

「確かに。でも超釣り合う」

「わかる〜!」

惚れたもん負け。


「莉鈴、早く伝えなよ〜?」

「春、ずっと好きだったよ。って、キャー!」

「…二人とも声、大きい」






< 164 / 309 >

この作品をシェア

pagetop