Color
『二人なりの答えなんだと思うけど、あたしは納得できません』
『…琴ちゃん』
『麻美は、まだ先輩のことが好きです』
あたしは泣きながら、別れたのってあたしのせい?と、聞いた。
でも、麻美は違うよ、と笑って言った。
また今度話すけど、いろいろあったの。ちゃんと話し合ったから大丈夫って、言っていた麻美の顔は、とても大人びていた。
まだ麻美は辰くんのこと好きだけど、今は琴を優先したいと、言ってくれた麻美を見てあたしは更に泣いた。
『先輩もまだ麻美が好き。…戻ることは出来ます。今なら全然間に合います。だから、麻美ともう一度やり直して下さい』