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『あたしは先輩が好きでした。いつも優しくしてくれて、ありがとうございました。麻美のことよろしくお願いします』

『ずっと、好きでいてくれてありがとう。気づかなくてほんとごめん。過去形でも気持ちは嬉しいよ』

先輩の一言一言が照れ臭くて、あたしは今までとは違う形で頬が染まる。

『麻美ともう一度話してみるよ。だから、琴ちゃんも頑張って!きっと上手くいくよ』

そう言われてあたしは笑って、はい!と答えた。

『これからは友達としてよろしくね、琴ちゃん』

『よろしくお願いします!』

気付いたら、誰よりも特別な“憧れの先輩”になっていました。





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