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どう思われたって、自分で納得いくまで行動しなきゃ何事も終われやしない。


バンッと思いっきり扉を開けた先には岩崎先輩が、フェンスに凭(もた)れ座っていた。

肩で荒く息をするあたしを、先輩は呆れた表情で見ていた。


「普通、他の女なら号泣すんのに」

そう呟いた先輩はフッと少しだけ笑った。


「ふんっ!あたし普通じゃないんで!」

「知ってる」

「あたしスーパーポジティブって言われてますからね」

鼻で笑ってやったあたしを見て、先輩は「あっそ」と興味なさ気に返事をした。


「説明してください!引っ付いてくんなって何ですか!勘違いされるって何ですか!なんで突然そんなこと言うんですか!今更すぎません!?あたし頭弱いんで理解できないんですが!」

マシンガンのように喋るあたしをみて、


「うるせー女」

呆れながらも笑っていた。




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