お前が俺に残したもの
「大丈夫?」
俺の問いにニコッと微笑むと
「見てんなよ」と言い
スクッと立ち上がりスタスタと行ってしまった
昨日の無邪気な愛華ちゃんは何処?
唖然、騒然、呆然…
ハっと我に返り急いで追い掛け
バシッと手を掴む
「触んないで」
掴んだ手を撥ね退けられた
良く見ると、手首には無数の切り傷
腕や足は内出血をしていた
暫しの沈黙の後先に沈黙を破ったのは俺
「それっ!!」
言い終わらないうちに、口を小さい両手で塞がれた