お前が俺に残したもの
4
午後
ピピッピピッピピピピピピ
頭の上で暴れる目覚まし時計を壁に叩きつけた
いくら目覚ましがあっても毎朝晩壊れるからキリがない
あの夜から約1週間たった日曜日の午後
仕事が休みで午後まで寝ていた俺を誰も起さない
俺の眠りを邪魔しやがった奴は…
【吊るし首の刑】
だと奴らは心得ている
ぶっ壊れた目覚ましを拾い上げ
「また壊しちゃったの?」
とため息混じりに言う愛華
パンツ見えて
ますよおぜぇーちゃん
「双子は?」
「お買い物言ったよ」
「え?なんで…?」
「お酒買って来るって言ってた」
「ビールならあるけど?」
「なんか春さんが…ワインと焼酎飲みたいんだって」
「あるんですが…しかも13年もの!!」