あなたに出会えて
「ははっ。ごめんって。さすがに私たちが二日続けて言い訳並べたら、馬鹿な大人でもすぐに気付くだろうし、今回は少しばかり理解能力のある大人の協力を得よう」
早百合先輩はそう言うと、前に進みだした。この先輩はどうしてこんなに堂々としていられるんだろう。
「あ、あのどこに?」
「保健室だよ。行こう」
優奈先輩に背中を押され、あとをついていくように私は追いかけた。
保健室に行く途中チャイムが鳴り響いた。
「早く行こう。見つかりたくない相手に見つかるよ?」
前を歩いていた早百合先輩が少し振り返りながらそう言った。
「はい」