あなたに出会えて

現実


 保健室へ行き、パイプ椅子に座った。

「お茶飲む?」

「あっ、はい。」

「温かいのがいい?冷たいのにしようか?」

 先生は優しく微笑む。

「温かいので。」

 あまり寒くはない。むしろさっきまで呼吸が乱れていたのもあって、冷たい方でもよかった。でも今冷たいのを飲む気には、なんだかなれなかった。

 先生は急須を手に取り、馴れた手つきでお茶の葉を入れた。
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