嘘×嘘=本当
「僕は今とんでもなく気分が悪いですけど。」
「最終的には知らない方が幸せなんだけどな…」
だって、君は優しいからきっとあの先輩達に何か言ったりしてしまう。
そしたら、君の友達、減っちゃうよ。
私一人のために君を好いてくれる人を減らしちゃ駄目だよ。
だから知らないフリを、していてよ。
そう言って笑ったら君はベッドに身を乗り出して抱きしめてきた。
…苦しいよ。
私は大丈夫だから、離していいよ…
「じゃあ僕に貴方が傷ついているのを見てみぬ振りしろと?
こんなにも僕を思ってくれる人を犠牲にして幸せになれと?
…自分の好きな人が幸せでないのに、僕だけ幸せになんかなれるわけないでしょう……!」