Dearest
柔らかなピンク色が薄れて、生暖かい夏の風が教室の中に充満し始めたこの頃。
黒板に向けた視線は、特になにを見るわけでもなく・・・ただあたしはこぼれる笑みを抑えるため、とりあえず目の前のもので気をまぎらわしていた。
誰もが新しいスタートをきる四月。
不安と期待を抱いていたあの日から、すでに一ヶ月が過ぎていた。
新生活に慣れ始め平均年齢12才という若さにして、クラスの雰囲気は早くも暇を持て余しているようだった。
だけど今のあたしには関係なかった。
・・・なぜって?
すごく簡単なこと。
昨日2コうえの先輩に告白されたからである。
「知らなかったー」
少し高めの声に振り返ると、いやらしく口元を緩ませた紀代がいた。
「だって言ってないし・・つかなんで知ってんの?!」
「はぁ?何ゆってんのお前?」
紀代は不思議そうにあたしの顔をみて、小さくため息をついた。
「あたしが言ってんのは部活のこと。一年は夏休み入るまで土日の練習ないって。」
・・・まじで?
黒板に向けた視線は、特になにを見るわけでもなく・・・ただあたしはこぼれる笑みを抑えるため、とりあえず目の前のもので気をまぎらわしていた。
誰もが新しいスタートをきる四月。
不安と期待を抱いていたあの日から、すでに一ヶ月が過ぎていた。
新生活に慣れ始め平均年齢12才という若さにして、クラスの雰囲気は早くも暇を持て余しているようだった。
だけど今のあたしには関係なかった。
・・・なぜって?
すごく簡単なこと。
昨日2コうえの先輩に告白されたからである。
「知らなかったー」
少し高めの声に振り返ると、いやらしく口元を緩ませた紀代がいた。
「だって言ってないし・・つかなんで知ってんの?!」
「はぁ?何ゆってんのお前?」
紀代は不思議そうにあたしの顔をみて、小さくため息をついた。
「あたしが言ってんのは部活のこと。一年は夏休み入るまで土日の練習ないって。」
・・・まじで?