Dearest


_...少しの間。
気まずい様な恥ずかしい様な感情が二人を包んだ。


「・・・まじで?」


不安そうに眉をひそめて、恐る恐る聞く紀代。


「まじで・・」


なぜか気まずい空気が続き、返事が暗くなってしまう。


「やったじゃん!いーなー★」

「えっ?」


予想外の答えだった。
さっきまでの空気から、反対されるかなーと少し思っていたから紀代の笑顔に戸惑ってしまった。


「なぁにぃ?反対されるとでも思ったー?!」


意地悪に顔をクシャっと崩して見下したように笑った。


「うるさいなー!」

「じゃぁ後でね」


紀代はハハっと笑い自分のクラスに戻っていった。
< 5 / 10 >

この作品をシェア

pagetop