葱‐negi‐
もう一本煙草に火をやり、自分を地面にへばりつかせているドロドロをとベチャベチャと振り払い、俺はまた歩き出す。

相も変わらず、太陽はクソ真面目に空高く在る。



途中、民家の家庭菜園から胡瓜を頂戴した。


それを道沿い流れる小川で洗い、白いぶつぶつをこそげ取り被りつく。パリパリと良い音を立てながら噛み砕かれ喉の奥へ滑り落ちる。冷たい異物を、胃は喜んで受け入れた。


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