葱‐negi‐
暫く走るとこの線は途中、右手に工業地域を覗かせる。発電所やら石油製油所、化学工場が隣接し数多の複雑な風景を作り出している。工場は天候や太陽の位置より表情をがらりと変えるのだが、それがなんとも言えない魅力を放ち俺はいつも帰郷する際には窓の景色に釘付けになってしまう。
今日は一段と蒼く、澄んだ空をキャンバスに煙突から吐き出される白い煙が黙々と棚引いている。
窓の外に広がる、球形や縞模様のタンク群の壮観さ。時折製油所の煙突から見えるフレアスタックの美しさ。俺はそれを指で四角の枠を作り、好き勝手に切り取って脳味噌と言う名の印画紙に焼き付ける。
ここいら辺り一体の空はあの無数の煙突達が支えているに違いない。俺はそう確信している。
今日は一段と蒼く、澄んだ空をキャンバスに煙突から吐き出される白い煙が黙々と棚引いている。
窓の外に広がる、球形や縞模様のタンク群の壮観さ。時折製油所の煙突から見えるフレアスタックの美しさ。俺はそれを指で四角の枠を作り、好き勝手に切り取って脳味噌と言う名の印画紙に焼き付ける。
ここいら辺り一体の空はあの無数の煙突達が支えているに違いない。俺はそう確信している。