秘密な結婚


ねぇ、紗和……。


俺がどれだけ君を好きか

知ったら君は俺の事が怖くなって

逃げ出してしまうかも知れない。


不安を感じるなんて

君は一体、俺のどこを見てるの…?


小さな柔らかい桃色の唇に

触れようと、そっと顔を近付けた時…。



ピリリリリ、ピリリリリ…。


うわっ…!

ベッドの横のスタンドテーブルから携帯の音が鳴り響いた。


驚きながら確認すると……。


……じいさん……?




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