近くて遠い距離





―――――――――――



12号室~?



分かる?



―――――――――――




「よしっ、と。」




パタンと携帯を閉じて机に置く。



と、同時に。





――ピロリロリン――





「Σ早っ!!」




返事が来た。



…間違いない。



これは古泉が打ってやがる。




そう確信しながらも、来たメールを見る。




―――――――――――




分かんないや|( ̄3 ̄)|




―――――――――――





……………ふざけてやがる。




塚、部屋を探そうとしてないだろ。



はぁ。とため息をつきながらもメールの返事を返す。



…塚、単語だけでメールするんなら電話した方が早いと思うんだけど。



まぁいっか。




―――――――――――



ぢゃぁ、迎えに行くゎ。



―――――――――――




パタン、勢いよく携帯を閉じて胸ポケットに入れる。





…面倒臭い。





そう思いながらも重い腰を上げて古泉を迎えに行こうとしている私は、相当優しいと思う。





< 19 / 67 >

この作品をシェア

pagetop