近くて遠い距離
そう思いながらも口を開く。
「女関係をちゃんとしている男。」
「へぇ。俺にピッタリ。」
「何処が?聖にピッタリだとは思えないよ。」
テレビの画面を見ながら聖の言葉に対しての意見を言う。
もう、こういう人とは関わりたくない。
だって、一回苦しい想いをしたんだもん。
もうあんな想いはしたくない。
古泉を好きだった頃を思い出す。
あの頃、古泉は好きな人がコロコロ代わってた。
しかも、彼女もコロコロ代わってた。
その恋愛相談を受けるのはいつも私で。
辛かった。
家で一人、泣いたりもした。
何でそんなに困らせる彼女と別れて私を好きになってくれないんだろうって。
告白する事はできなかった。
だって、
「お前はぃぃ友達だな~。お前が彼女とかは信じらんねぇな。」
こんな事言われたら無理に決まってる。