近くて遠い距離
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それから暫くして、恵麻ちゃんと愛が門限が近くなったので帰る。と言って帰っていった。
だから、勿論部屋に居るのは古泉と聖と私だけ、なんだけど…。
どう考えても…き、危険すぎる。
古泉はきっと、飢え飢えな奴だから友達が居ようと何だろうと、私とヤりたがるんだろう。
勿論、私はしないけど。全力で拒否するけど。
っていうか、私はもう帰りたい。
危険な状態になる前に。脱け出せなくなる前に。
――予感していた。もう、捕まったら逃げられない事を。
「なぁ、田中さん。」
「んなぁ!?」
「…何それ。」
古泉が私の腕を掴んだまま首を傾げる。
しょうがないじゃん。考え事してたのに急に現実に引き戻されたんだから。
はぁ。とため息をついて古泉を見る。
さりげなく掴まれた腕から古泉の手を退けながら。