近くて遠い距離
イケナイ、遊び。
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次の日。私は朝早くに起きて、昼前には聖が指定した場所にきて聖を待っていた。
11時30分。
もうそろそろ来る頃だろう。
熱い陽射しの中、木や草に囲まれている公園をぐるりと見渡す。
人一人も居ない、寂しい公園だ。
「田中さん。」
「聖。」
後ろからの声に振り返る。
聖だって、声を聞いただけで分かる。
そんな私は、既に聖中毒。
「待った?」
「ぃぃや。全く。」
爽やかに笑いながら私が座っているベンチの隣に腰掛ける聖。
唇から覗く白い歯が光に照らされて眩しい。