近くて遠い距離
「本当にでけぇな。」
「待って…っ、」
そう言いながら顔を胸の間に埋める聖。
本当に人が来たら困る。
駄目だ駄目だ、と頭に言い聞かせて聖の頭を強引に押し返す。
でも、そんな私の両手を右手で掴んで――…
「最後までしないから。…イケナイことしよっか。」
妖艶に笑って私を誘う。
「人が来たら…!」
「大丈夫。そんな事考えられないくらい、とろかせてあげる。」
「全然大丈夫じゃないっ。」
「そう?でも、体はもう夢中で仕方ないくらいになってるよ。」
「はぅ…」
つり目な聖の瞳が私を射るよるうに見つめて、私の顎をチュウッと吸う。
その甘い声と、甘い刺激に、何も考えられなくなって結局、聖に流されるままこの日は甘い刺激を一日中受け続けた。