危険な学校
パァンッ――


気持ちいい音がしてボールが先輩の手をすり抜けゴール。

やったぁぁぁ!!


私は終わったところで声をかけることにした。


「皆さぁん!!10分休憩ですっ!」


私が声をかけると一斉にこっちへと走ってくる。


私は急いで紙コップに平等に分けて手渡しする。


「ありがとー」

「うめぇっっ」

「生き返るー」


飲んでくれた人達が言ってくれた言葉が少し嬉しい。

自然と笑みがこぼれる。


でも手は素早く動く。


ここまでは順調だったのに―――


「俺にも頂戴?」


翼の声に動揺する。


必死に冷静を装いながらコップに注ぐ。


「姫奈早く!喉かわいたぁっ」


ビシャーン


ペットボトルに入っていたスポーツドリンクをこぼしてしまった。


どうしよどうしよ!


翼が頭から離れなくて頭が働かないよ――
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