危険な学校
「姫奈ー?今日翼休みなのー?」


拓也が私に翼の事を聞いてきた。


なんでみんな翼、翼、翼って言うの?

私に対しての嫌がらせ・・?


「・・んー学校には来てたよ?」

「ふーんそっか。最近部活来るからおかしいなとは思ったけど。もうサボっちゃうのかぁ。せっかくなら大会までは来てれば良かったのになー。」

「え・・。ずっと翼・・サボってたの?」


さっき聞こえた話でも言ってた事を聞いてみた。

だって・・すっごい真面目に練習してたんだよ?

今までサボってたなんて信じられない。


「うん。ちょうど姫奈がマネージャーになった日から真面目に練習してたんだよ。その前は一番最初の顔合わせに来てから幽霊部員だった。」

「そうなんだ・・。」


私はそれ以上何も言えなかった。

ただの自意識過剰かもしれないけど――

私のために練習しに来てくれた?

はは・・

なわけないけどね。

夢ぐらい・・みても良いよね?


「拓也ーー!練習するぞーー!!」


先輩が拓也のことを呼んだ。


「あ、先輩呼んでる。じゃ俺行くね」

「うん。練習頑張ってね!!」

「・・おうっ!」


拓也は一瞬顔を赤くしてすぐ先輩の方へと走っていってしまった。



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