宇宙系女子高生
不思議探し
掃除当番、という面倒なものが日本の学校には存在しており、
ここもまた例外ではないのだ

しかも何の因果か私以外は部活だの委員会だの面倒だのでサボり、次に回ってきたときはやらなくていいから、という交換条件のもと
今回私は一人で掃除をする羽目になった

全員居ても一人でやっても大して変わらないのが掃除当番の仕事の密度であり、こんな状況ならそれはなおさらで、
つまりきちんとなんてやるはずもないのだ
掃除もそこそこに、私が帰り支度をしていると

「ねえ」

さっきまで私しかいなかったはずなのに、安心しきったところで奴は現れた

「あのさー 掃除終わったんだよねー??」

唖然。茫然。放心。どれを使っても形容できそうにない脱力感に似たなにかが私を襲った

「おーい?聞いてるかー?」 

「ああ。うん」 力なく答えるしかなかった

「君さー、今日ヒマ?」
ナンパでもしているのかお前は という場違いなツッコミを頭の中でしつつも体は付いていかず
「あー。うん」
馬鹿正直答えてしまったのだ。ここで”塾だから”とか”ピアノのレッスンがあるから”とか答えていれば何も起こらなかったかもしれないのに。

「あのさあ、ちょいとオレの不思議探しに付き合ってくれないか?」




は?

は…?

はあああああああ??
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