だけどやっぱり、好きでごめん
「健人先輩はヒーローじゃない!」



「わかってる!後悔してるわ、ものすごく」



「後悔したって、元には戻らないよ!」




「・・・ごめんなさい」



ミカさんは頭を下げて、テーブルに千円札を置いた。




「あなたの分も。本当にごめんなさい」



カツカツとヒールの音を鳴らして、店を出て行った。




髪からふわっと、甘いにおいがした。
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