だけどやっぱり、好きでごめん
先生はホッとしたのか笑顔を見せた。





「だよなだよなだよな!携帯小説じゃないもんな~」





あたしの肩を軽く押してみせる。





「そうですよー!ありえないでしょ、教師と生徒とかぁ」




あたしも笑った。




「そうだよな!考えられないし」




「ですよね!・・・考え・・・られない・・・」



考えられない、その言葉にひどく傷ついている自分がいた。




≪本当だったらよかったのに≫って言ってくれるのを期待していて。




彼女がいるのもわかっているのに。




どうしてあたしは、ありえないことを想像してしまうのだろう。




ありも、しないことを。




「ありえ、ないですよね・・・」




涙がボロボロこぼれていた。
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