だけどやっぱり、好きでごめん
この後は校歌を歌って終わりだった。




高校生になって、校歌を大きな声で歌う生徒なんているわけもなく・・・先生たちの大合唱っていうかんじだった。また、その先生たちの大合唱の最中に、松崎先生は何度も顔に手をあてていた。




多分・・・笑いをこらえていた??




だったら・・・かわいいかも。




休み時間、美咲ちゃんと廊下へ出ると2年のギャルたちが喋っていた。




「ゴールドとシルバーどっちがいい?」

 


・・・ゴールドとシルバー?・・・謎。クレヨン?
 



ってあたしの思考回路幼稚園児並。




美咲ちゃんが耳打ちした。




「ひでと先生と松崎先生の事だよね」




「どっちがどっち?」




「ゴールドが松崎先生で、シルバーがひでと先生でしょ。チャラいのと王子っぽいの」

 


・・・ふ~ん・・・ど、どっちがいいって!!!???



「人気だね~松崎先生もっ」

 

美咲ちゃんがあたしの肩に手を当てた。




「そうだね・・・」



皆可愛いから、あたしの事なんて松崎先生は気にもしないんだろうな。




ごく普通な生徒くらいにしか見られていないのかも。

 




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