だけどやっぱり、好きでごめん
しばらく固まって動けなかった。



心臓が、ドキドキして。



時が、止まってしまいそうで。



「おー!なんだっけ名前・・・そーだそーだ、山内貴子?」

 

松崎先生があたしを見て言った。

 

周りの子はどうしてこの子に声かけるの?みたいな顔で見ている。



「・・・誰ですか、ソレ。名前、教えてませんけど」


先生の前だと、緊張して固くなるあたし。


「そーっすか!!」


豪快で大きな声と笑顔。



「で?」



「・・・え?」



「本当の名前は?」



「・・・たっ、た、高崎ミチル・・・」



「そーか!よろしくな!」

 


松崎先生は、あたしの頭をポンポンと・・・なでた。





< 23 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop