だけどやっぱり、好きでごめん
朝、バス停の前に立った。



バスの中に乗り込むと、前の席に美咲ちゃんがいた。


あたしは美咲ちゃんの後ろに座った。



なんか・・・今は隣に座りたくないキブン。



「ねぇ、ミチル。昨日の宿題やった?」

 
ノートを取り出す。

 
「(a^2-b^2)^2+(2ab)^2=(a^2+b^2)^2なんだけどね・・・」



昨日の事なんてなかったみたいに。



「これを証明するの・・・」

 

なんて自分勝手。



「美咲ちゃん!!!」



「・・・ん?何?」



「なんかあたし今日・・・美咲ちゃんといるの無理っぽいかも!」



思わず言ってしまった。でも本当にそう。



美咲ちゃんといる心苦しさ。息ができなくなりそう。



「ん。わかった」

 

バスが、高校の前に着いた。


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