だけどやっぱり、好きでごめん
理科室に行ったら、美咲ちゃんがいた。
目が合って、目をそらす。
「うちのクラスは初めての理科~」
自作の曲を歌いながら、松崎先生が入ってきた。
「先生なにその歌!」
男子生徒が突っ込む。
「うっせ!!」
そこで松崎先生と目が合った。優しく笑いかけてくれた。
あたしもぎこちないけど笑い返す。
「まずは科学からな~。教科書4ページ開いてー」
元素番号をカツカツとチョークで黒板に書いていく先生。
生徒のために一生懸命授業をしているのがわかる。
あたし、松崎先生の事が好きなんだ。